憧れの先輩が溺愛系彼氏になった件 (Page 2)
颯太のにおいに満ちた、颯太の生活空間に足を踏み入れて改めて自分と彼の距離が縮まったことを実感する。
ベッドに降ろした颯太のさらりとした金髪をそっとすくいあげ、青葉は喉を鳴らす。
——本当にかっこいいな、颯太先輩。一度だけでもいい。この人に、抱かれてみたい。
眠っているところを襲うなんて最低だし、颯太にバレたら距離を取られるどころか軽蔑されるだろう。
それでも、運がよければバレないかもしれない。
なにせ颯太は今、アルコールに飲まれて深い眠りについているのだから。
颯太を起こさず体を重ねることができたら、親しい距離感も守り欲望も叶えられるかもしれない。
魅力的な据え膳を前にして、青葉の理性はすっかり溶けてしまっていた。
気づけば、青葉の指は自身のスラックスにかかっていた。
ベルトを抜き、下着ごとおろす。
そして颯太に覆いかぶさると、日頃から彼を思って慰めていた自身の後ろに指をさしこんだ。
「あ、っ、ぅ…ぁ…」
熱い吐息とともに詰まった声が漏れた。
颯太のまつ毛がわずかに揺れたのを見て、慌てて唇を引き締め手を止めたが、その後目覚める気配はなく安堵した。
引き続きうしろをほぐしながら、そうっと颯太の前をくつろがせた。
黒のボクサーパンツをおろした先、はじめて見る彼の性器にひどく興奮して、ついほぐす手つきが激しくなる。
「っ、ん…っ、ん…ッ」
快楽に頭の奥がじんと焼ける。
腰がぶるりと震えて軽く達してしまった。
少しの間、気持ちよさに浸ってから、青葉は颯太の性器を両手で包むと、ゆっくりとこすりあげた。
「ん…」
颯太が微かに声を漏らす。
だが、瞼はまだ閉じられていて、起きる気配はない。
颯太の様子に気を配りながらもしっかりと刺激を与えていくと、性器は徐々に固くたちあがっていた。
自立するほどになったところで、青葉はついに颯太の下肢に跨った。
自らの後孔を指で広げながら腰をおろし、颯太の性器を迎え入れた。
「ぁ、っ…」
今まで指と玩具でしか慰めてこなかった青葉にとってそれは、はじめての大きさで、はじめての熱だった。
違和感もあったし、先っぽだけでこんなにきついなんて全部入れたらどうなってしまうのだろうという不安もあった。
しかし、それよりもなによりも、颯太の一部が自分の中にあるという事実にひどく興奮していた。
「先輩、颯太先輩…っ」
うわ言のように繰り返しながら、青葉は腰をおろし、颯太の性器をどんどん自分の内側へと飲み込んでいく。
「せんぱい…っ、あ、ぁ…」
やがて、青葉の中は颯太の性器によって満たされた。
思わず腹を撫でれば、青葉の内側で颯太の性器がとくとくと脈打つのをうっすらと感じた。
「颯太先輩、好き…」
うっそりと恍惚に浸った青葉が呟いた、そのとき。
「俺も好きだよ、青葉」
「え?」
今とんでもない幻聴が聞こえたような——と目を見開いた青葉の視界には、さっきまで閉ざされていたはずの瞼を持ちあげて微笑む颯太がいた。
戸惑いの声をあげる間もなく、颯太は青葉の腰を掴むと、最奥を穿つように突きあげた。
「あっ!?」
「俺のを一生懸命入れようとしている青葉、すごい可愛かったよ」
颯太は愉快げに言いながら、腰を揺らし、律動を繰り返す。
「あっ、あん、っ、ッ、ああ…せんぱ、ぁ、いッ…!」
「声我慢しようとしてたのも可愛かったけど、今の喘ぎ声もすごい可愛い」
なんで、どうして。
疑問がぐるぐると渦巻くたびに、颯太からもたらされる刺激と快楽に打ち消える。
生々しい水音とともにとんとんという刺激が青葉を繰り返し貫く。
「あ、いく、いっちゃ、う、あ、ああッ!」
腰がびくっと跳ねるとともに視界が真っ白に弾けて、青葉は絶頂した。
呆然としている間にも颯太は青葉の中に性器を擦りつけた。
やがて、颯太は昂り詰まった声を漏らすとともに青葉の腹の中にあたたかくどろりとしたものが溢れた。
——もしかして、颯太先輩、俺の中でイったのか…?
自分の腹の中に溢れたものを想像するとつい後孔がきゅうっと締まり、まだ青葉の中にいる颯太の存在を強く感じて甘い喘ぎが唇から零れる。
颯太も眉間に皺を寄せ頬をさらに上気させたかと思うと、青葉の腕を掴み、上下を入れ替えた。
押し倒された青葉はいまだに颯太がどうしてこれほど興奮して、あんな甘い言葉を吐いて、自分を突きあげたのかわからずにいた。
都合のいい夢かとすら思った。
しかし、次の瞬間、颯太が青葉の唇にもたらしたキスはたしかに熱く柔らかかった。
「もっとしようね、青葉」
微笑みとともに颯太は青葉の腰をまた掴むと、激しい律動を再開した。
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