SNSで出会ったワンコ系イケメンのもとに永久就職しました
新社会人である瑞樹は仕事でのストレスの捌け口としてSNSアカウントを開設し、そこで知り合い親しくなった相手と実際に会うことになる。イメージしていたのとは全く違うイケメンが現れて困惑したものの、関わっていくうちに心を許していったのだが、気づけば彼に体を暴かれていて——。
「ひゃっ…、あっ、ん」
目が覚めたら、そこには一面の白が広がっていた。
やわらかく波打つ皺に、それがシーツであることに気づいた。
それから、さっきから近いような遠いような距離で聞こえる上擦って鼻にかかった喘ぎに意識が向いた。
「あ、あっ…」
どこから聞こえるのかと思ったら、どうやら自分の唇から出ているものであると気づき、困惑した。
「えっ」
困惑によって覚醒した意識に、日野瑞樹は自分が今、異常事態にいることに気づいた。
誰かに後ろから腰を掴まれている。
腹の中に熱い塊が挿入されている。
それをさらに瑞樹の奥に押し込むように揺さぶられるのに合わせて、自身の黒い髪が大きく跳ねては頬に当たった。
ぱん、ぱんと皮膚がぶつかる乾いた音がするたびに、尻や太腿がひりひりと痛み、ただならぬ快楽が全身を駆け巡った。
自分は今、犯されているのか。
「あっ、あっ、まって、いく…!」
ひときわ激しく腹の奥が穿たれ、頭の中がちかっと弾けた。
自身から熱が噴き出すと同時に腹の中に熱い液体が溢れるのを感じた。
びくびくと体を震わせ背をしならせた瑞樹は、シーツの海にぼふんと倒れこんだ。
しかし、後ろの誰かは間もなく瑞樹の腰を強く掴み直し、律動を再開する。
「あ、まて、やめろって…」
抵抗の声は、しかしすぐに甘ったるい喘ぎに変わってしまう。
濡れた音が自分の内側から響いて聞こえて、おかしくなってしまいそうだった。
「瑞樹くん、瑞樹くん」
ふいに、切羽詰まった声に呼ばれ、瑞樹は目を見開いた。
瑞樹はその声を知っていた。
SNSで知り合い、今日初めて顔を合わせた大切な友達のものだった。
どうして彼が自分を抱いているのか。
どうしてこんなことになってしまったのか。
瑞樹は刺激と快楽でぼんやりとして上手く回らない頭の中で、回顧した。
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