恋した先輩はサキュバスでした。 (Page 2)
晃太朗が恋した先輩はどうやらサキュバスだったらしい。
なるほど、分からん、と晃太朗は思った。
もしかしてこれはどっきりかなにかなのかと疑ったが、しかしどこにもカメラの気配はない。
「サキュバスって、あのサキュバスですか」
「どのサキュバスか分からないけれど。男から精力を吸うサキュバスだよ」
蓮はおかしなことを当たり前のように宣う。
「晃太朗のことはかわいいと思ってるし、付き合えるけど。俺、浮気とかしたくないからさ。付き合ったら、君だけの精力を満足するまで吸い尽くすことになるよ。それでもいい?」
晃太朗はいまだに、蓮がなにを言っているのか理解しきれなかった。
いっそ自分の方がおかしいのかもしれないとも思ったが、なにはともあれ——蓮は付き合ってくれるという。
ならば、蓮がサキュバスだろうがなんだろうが構わないと思った。
晃太朗は大概、好きなものには寛容で楽観的な性格だった。
「もちろんいいですよ」
「じゃあ、ちょうどお腹空いてるからさ。このあと付き合ってくれる?」
「付き合うって」
「俺のもうひとつの食事」
雑誌のグラビアなどでたまに見える妖艶な微笑みを浮かべる蓮に、晃太朗の心臓はぎゅんと締まった。
晃太朗はごくりと喉を鳴らすと、こくりと頷き、一緒に蓮の家に帰った。
蓮と入れ替わりでシャワーを浴びて出てきたら、寝室で待っていた彼の姿に晃太朗は驚愕した。
黒いシースルーの丈の短いワンピースのようなもの——いわゆる、ベビードールを蓮は纏っていた。
本来は女性が着るものなのだろうが、ほどよく鍛えられながらも線の細さがあり色の白い彼にはよく似合っていた。
晃太朗の下腹部はどろりとした熱を持つ。
「その格好は…?」
「サキュバスが食事をするときの制服。変?」
「いえ、むしろ、すごくかわいくて…」
吸い寄せられるように晃太朗はベッドに座る蓮に歩み寄る。
近づいた蓮からは同じ石鹸の香りがほんのりと漂った。
それにたまらなくなり、晃太朗は衝動のまま蓮を押し倒した。
唇に噛みつき、開いた隙間からすぐに下を差し込んで内側を舐る。
蓮が甘い声を漏らすほどに晃太朗の熱は昂り、淫靡な下着を解いて、蓮の中に指を入れた。
そこに滑った感触を覚え、晃太朗は驚いた。
「蓮さん、濡れてる…」
「サキュバスは男の精を食べるものだから…男を受け入れる体になってるんだよ」
その仕組みも、実際に濡れている蓮の内側もあまりに艶美だった。
晃太朗は蓮の滑りに任せて指を深くに侵入させ、やわらかな肉をやさしく、ときに激しくくすぐった。
「あ…ああっ、晃太朗…気持ちいい…」
「感じてる蓮さん、かわいい」
蓮の内側を撹拌するいかがわしい水音が大きくなっていく。
やがて見つけた膨らみを指の腹で押すと、蓮は腰を大きくしならせて達した。
「ああ…っ」
中心から白濁を吐き出しながら、蓮はくたりとシーツの上に落ちた。
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