夜のオフィスで味わった最低で儚い快楽 (Page 4)
そのまま微細な凹凸へ指の腹を擦り付けると同時に、精液も塗り付ける。
「やめてくださいっ…そんな場所を、触るのはっ」
「でも、しっかり触らないと、先輩が辛くなりますよ」
「いっ…!」
低温の火傷に似た鋭い痛みが、雄輝の痛覚を刺激した。
「こんな感じで」
乾燥が残る小さなくぼみの奥へ、半ば強引に爪先を擦り付けながら肉の強張りを解いていく。
「うぁっ、ぁっ…!」
「先輩の入り口、すごく狭いです」
痛々しく悶える肢体を前にするも、涼夜は遠慮なく内部をえぐった。
1本だった爪先はいつの間にか2本に増やされている。
「…もしかしてバックバージンですか?」
「…それが何か?」
初めて経験する異物感と息苦しさが、痛みと同時に雄輝へ襲いかかった。
「先輩って色白で中性的な見た目でモテそうだから、そういう場所に行ってやることやってるのかなって思ってたので」
心ない物言いに、雄輝は酷く寂しくなった。
(女性を愛せないわけではないが、確かに僕は男性が好きだ)
恋情が届かなくても仕事して会話して、時間をや空間を共にできればそれでいい。
代わりの相手で心身の火照りを満たそうだなんて思ってない。
(君の代わりは誰も居ないんです…)
気持ちが伝えられないもどかしさも手伝ってか。
硬く閉じられているまぶたからは、大粒の涙がゆっくりと零れ出していた。
「もういいか、進めても」
根元まで埋まっていた2本の指が抜き出されると、ファスナーを下ろす音が雄輝の鼓膜を微かに振動させた。
「おめでとう、処女喪失」
硬くて熱くて、そして少し濡れている。
指とは違う感触を認識した直後、雄輝の痛覚がこの上なく刺激された。
皮膚や筋肉、その下を巡る神経。
全身を、それこそ骨の髄まで引き裂くような痛みだった。
(このまま死ぬのか…?)
声も呼吸も奪われて意識すらも手放しそうになる中、雄輝は漠然と考えた。
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