短い夜はロマンティックに (Page 2)
服を脱いで風呂場のドアを開けると、そこにもキャンドルが灯されていた。浴槽の縁に四角いキャンドルがいくつも並べられている。
よく見ると、LEDのキャンドルだった。
最近はおしゃれなものがあるんだなと思いながら、シャワーを浴びる。
先生に抱き締められて、体がちょっぴり反応している。先生と触れ合うだけでどきどきして、すぐに体に表れてしまう自分が情けなくもある。
20歳になって先生と2回、セックスをした。それまではキスやハグをするだけだった。
先生の中では、僕が20歳になるまでは、という決まりを作っていたらしい。
先生らしい真面目さだと思うけど…、僕は自分に魅力がないんだと誤解していた。
…男で魅力に悩むなんて変かもしれないけど。でも、先生と一緒にいるとそんなことを考えてしまう。
「千春、いいかな?」
風呂場の扉の向こうで先生の声がした。
「あ…、すぐに…」
出る、と言い終わらないうちに先生が扉を開けた。湯気でぼんやりしているけれど、先生が近づいてくるのはわかった。
「先生?」
シャワーを止めようとして…、背中にお湯とは違う温度と感触を覚えた。
先生に背中から抱き締められている…。
顔がかあっとなる。
「シャワーが長くて待ちくたびれたよ」
「あ…、あっ…!」
耳の後ろにキスをされる。何度も柔らかく吸われて、思わず声が出てしまう。
先生の手に胸を撫でられる。
「…っは、…や…」
胸の先から、つん、とした刺激が生まれ、じんわりと体に広がった。先生の繊細な指にこねるようにいじられて、そこがきゅっと突っ張る感じになるのがわかる。
「や、や…、そ、こ…」
くすぐったいだけの刺激が熱さを伴って体の奥にたまる。思わず前屈みになってしまう。シャワーのお湯が口に入って苦しい。
「ここ、嫌なの?」
先生に耳元でささやかれ、突っ張った胸の先を摘まれる。
「あっ、あ、あ…!」
鋭い刺激が体じゅうを走った。一瞬、頭が真っ白になる…。
「千春はここを触られるのが好きだよね」
シャワーから出るお湯が止まった。
自分の荒い息が、いつも以上に大きく聞こえる。
先生に抱きとめられていたけれど、ここ、と言われながら胸をまた撫でられて、腰が跳ねてしまった。頭がふわふわしたままで熱が冷めない。
「せ…、せん、せ…」
「千春。好きだよ」
先生に顔をのぞき込まれる。僕も先生に顔を向けた。
キャンドルの明かりと湯気でぼんやりとした中で、見つめ合う。
どちらからともなく唇を重ねた。
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