三十年後の再会~息子に凌辱された身体~
私は三十年前に恋人だった女性の葬式に参列した。そこで出会ったのは私の息子、静香だった。昔の恋人が私の子供を産んでいたなんて知らず、葬式で息子に謝る。それでも快くお父さんと呼んでくれて安心したのもつかの間、彼から要求されたのは、私の身体だった。
三十年も昔に別れた恋人の葬式で出逢ったのは、私の実の子供だった。
「まさかこの歳で実の父に会えるとは思っていませんでした」
「私もだよ…」
当時私も二十歳だった。この子…静香くんが、お腹の中にいるとも知らずに、恋人と別れてしまった。お互い若く、子供ができたなんて言い出せなかったのだろう。過ぎたことだが、この二人には悪いことをしてしまった。
「大変だっただろう? いまさら謝っても仕方がないが、悪いことをした。本当にすまない」
葬式のあと、片手で数えるほどだった参列者はもういない。彼女と彼が住んでいた家の畳に額を付けて謝った。
「いいえ。僕ももう大人ですから。母と二人で上手くやっていきました。頭を上げてください。…お父さん」
お父さんと呼ばれ、びっくりして頭を上げた。父と呼んで貰うのは申し訳なくて。
「…お父さんと、呼んでくれるのかい?」
嬉しいような、でも心の中は複雑で、どんな表情をしたらいいのかわからないまま、彼の瞳を見つめた。
「僕はそう呼びたいです。いいですよね?」
「ああ…もちろん…」
私がそう返事をすると、静香くんも床に腰を下ろし目線の高さを合わせて、微笑んだ。
「お父さんも他に家族が居ないんですよね。僕ももうお父さんしかいない。これから家族として仲良くしたいです」
「ああ、こちらこそよろしく…」
彼はそう話す私の頬に手を添えてきた。なぜそんな風に触れられるのかわからず、言葉が続かない。固まった私を見て静香くんは、ふっと軽く息を漏らして笑った。
「お父さんて若いんですね。五十歳でしたっけ」
「君のお母さんと別れたのは二十歳だから…んっ」
いきなり口を塞がれたので、条件反射で静香くんを突き飛ばしてしまった。すまない、と謝ったが彼が何をしたのかまだ理解できない。突き飛ばされて、床に尻をついた彼は乱れた前髪をかきあげ、冷たく私を見つめた。
「三十年生き別れた息子のお願いは聞いてくれないんですか?」
「お願い?」
立ち上がり、困惑する私を見下げた。聞いたことには答えてくれず、今度は私が胸を押されて畳に寝転がった。その瞬間彼の体重が身体にかかる。
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