小説家は淫蜜な罠を仕掛ける (Page 4)
「処女のくせに誘うような動きをして…。いけないカラダだね」
「ああッ!」
後孔にするりと指を差し込まれ、成海は羞恥の声を上げた。
「滑らかな感触だ。こんなにトロトロなら、ローションはいらないな」
「あ、あ、あんッ!や、抜いて、先生ッ!」
ジュプジュプと指を抜き差しされ、未知の快感に飲み込まれる。
「あっ、やだッ、また、あ、あっ、ああんッッ!」
風野の指をきつく締め付けながら、成海は再度昂ぶりを放った。
二人の間にまき散らされる白濁を目にしながら、風野は妖艶な笑みを浮かべる。
「快楽を覚えてくれて嬉しいよ。成海君、俺はね」
風野は成海の顔を覗き込むと、感極まったように囁いた。
「ずっと会いたかったんだ。俺の理想の男の子に。綺麗で純真で淫猥で――。永遠に会えないと思ってた。自分の作品の中にしか存在しないのだと。でも」
瞳を潤ませながら、成海の髪をゆっくりと撫でる。
「会えたんだ、君に。初めて見たときから、わかってた。俺が追い求めていたのは、君だったんだって」
「先、生…僕も、あなたが…」
成海がか細い声で応じると、風野は切なそうに目を細めた。
「成海君」
自身のスラックスに手を掛けると、欲情した下半身を露わにする。
いきり立つペニスが成海の秘部に触れた。
「ずっと、欲しかった…」
「んんッ!ああッ!」
下から抉るように、風野の男根が成海の内部へと侵入した。
「ひゃんッ!」
敏感な淫道に稲妻のような快感が走り、成海は叫びながら達した。
ほとんど色を失った精液が、ポタポタと零れ落ちる。
「ふぅ…悦んでくれたんだね。成海君の体内、すごく熱いよ。君の熱が絡みついてきて、このまま溶けてしまいそうだ…」
風野は恍惚の表情を浮かべると、ゆっくりと抽挿を始めた。
「あ、やっ、んっ、せん、せっ、ああっ、あああッ!」
次第に激しさを増していくその動きに、成海の思考が霧散していく。
「あんッ、あ、あッ、も、僕、あッ、あんッ、ダメ、に、なっちゃ、あッ、んッ、ああッ、あああッ、ダメぇッ!」
身体中から熱を発散させながら、成海は四度目の絶頂を迎えた。
「…ッ!」
風野は声を詰まらせると、収縮する成海の肉壁に搾り取られるように射精した。
*****
「ようやく、俺の理想が手に入った」
風野は幸福そうに呟くと、ベッドに沈む成海をうっとりと眺めた。
「先生、僕…」
成海は弱々しく起き上がると、風野のすぐ傍に身体を移動させた。
「どうしたの、成海君?」
近寄ってきた成海に目を細め、風野が優しく問う。
「僕、先生に、伝えたいことが…」
「何だい?」
風野の耳もとに口を近付けて、成海は囁く。
「あなたがいないと、もう僕は生きられません」
Fin.
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