性教育は専門外です! (Page 2)

「酔っちゃいました?」

「うん…」

酔いで頭の中がフワフワしていた薫は、思わずラグの上に横になった。

「わっ、薫さん、大丈夫ですか?」

「大丈夫…。ちょっと休んだら、帰るよ」

薫の顔を覗き込んだ涼真は、頬を紅潮させてゴクリと唾を飲み込んだ。

「涼真君?」

「…帰らなくても、いいですよ」

ポツリと漏らした涼真の言葉に、薫はふっと息を吐いて苦笑した。

「心配させて、ごめんね。ちゃんと帰れるから」

「いや、帰らないでください」

いつになく真剣な様子の涼真を、薫は不思議そうに見上げる。

「涼真君、どうかした?」

目が合うと、涼真は何かに耐えているような表情で、薫に迫ってきた。

「あの、薫さん、酔ったら暑くなっちゃったんじゃないですか?ちょっと失礼しますね」

涼真は薫のワイシャツのボタンに手を掛けると、一つ一つ外していった。

「ちょっ、ダメ…」

困惑する薫に構わず、すべてのボタンを外すと、前をはだけさせる。

「あっ…」

露わになった薫の白く艶やかな肌に、涼真はねっとりと視線を這わせた。

「薫さん、酔うと色っぽいんですね。いつもは年上に見えないくらい可愛らしいのに」

「涼真君、何を…」

涼真の目つきに性的な気配を感じ、薫はおびえた。

「気付かなかったんですか?俺がずっと、薫さんだけを見てたこと」

吐息混じりに告げると、涼真は薫の上に覆い被さってきた。

「やっ…」

拒否する間もなく、両手で頬を包まれて、唇を奪われる。

「んんっ…うぅっ…」

涼真の熱い舌が、薫の口内で荒々しく暴れ回った。

長い口付けの後にようやく顔が離れ、薫が必死に呼吸を繰り返していると。

「…俺、薫さんをだましました」

涼真が欲情し切った瞳を薫に向けた。

「会計が苦手だなんて、嘘です。本当は薫さんを抱きたくて、部屋に誘ったんです」

その手が薫の上半身を、いやらしく撫でる。

「あっ、いや…」

「薫さん。今度は性教育、してくれませんか?」

涼真の両手が、薫のスラックスのベルトを外そうと動いた。

「やめて、涼真君…」

薫は抵抗しようと身をよじったが、涼真の腕力には敵わなかった。

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